前回に引き続きゴア料理に挑戦です。
ゴアの友達からのお土産、カシミールチリも使いたいので!!
ゴアの話は「インド滞在記16 ゴアの休日①②」で書きました。それは楽しくゆったりとした時間を過ごし、美味しいものをたくさん食べ、世界遺産のバジリカ・ド・ポム・イエスズ教会やヒンドゥー教のドゥルガ寺院などを巡り、ホテルでは美しい夕陽に人生を思いやり、プールで子供のように泳ぎ、心とからだを癒す素敵なゴア滞在でした。
今日はゴアの歴史に少し触れてみたいと思います。
歴史と料理は深く係り合っていますから。もちろん料理だけではありません、歴史とは人間の生活の事だからです。
インドはイギリス支配、植民地になる前は、中央アジアから侵攻してきたイスラム教徒のムガール人による支配があります。(1526年~(ムガール王朝の前にもイスラム王朝はたくさんあります)
では西海岸ゴアはどうだったのでしょうか。ゴアは同じイスラム王朝のビジャープル王国が支配していましたが、1510年にポルトガルの侵攻を受け、1512年完全にポルトガルにより征服されます。ムガール帝国が出来るすでに前にポルトガルはゴアに総督府を置いています。
ポルトガルがゴアで最初に行った事は教会と病院の建設でした。教会をたくさん立てる事で多くのゴアの人々がキリスト教徒になります。
その後、オランダの勢力が拡大する事でポルトガルは衰退していきます。ゴアも何度かオランダに包囲さましたがどうにかポルトガルはゴアを守り切ります。その後のイギリスのインド支配においても、ポルトガルはゴアを自国領として守ります。1947年インド独立の際もポルトガルはゴアの返還に応じませんでした。なぜならば第二次世界大戦でポルトガルは中立国を通したからです。
ポルトガルがゴアの植民地支配を終えるのは1961年の事です。
平和的返還を求めるゴア市民のデモにポルトガルの警察が発砲、それによりインド政府が武力侵攻する事でポルトガル支配は終わるのですが、正式にゴアがインドに併合されポルトガルが公式に主権を放棄したのはなんと1974年です。それまでは国連がゴアのインド併合を認めなかったのです。
これほど長い年月をポルトガル領としてきたゴアですから、ポルトガルの残していった影響は色濃く衣食住に残っています。今でもポルトガル語はゴア州の公用語のひとつです。
現在のゴアですが、クリスマスシーズンに入ると街はヨーロッパ人でいっぱいになります。ヨーロッパは冬でゴアは1年で一番良い季節になり、キリスト教の信仰率が高いゴアはあちこちの教会でクリスマスミサも行われます。
ヨーロッパの人々にとってのとても良い避寒地になるのです。
ゴアに別荘を持っているヨーロッパの人も多く、素敵な別荘が海辺や海を見下ろす高台にたくさん建っています。ムンバイから飛行機で40分という利便性の良さも人気になる要因でしょう。
テレビでなどで見たことがあると思いますが、たくさんの白人の若者がビーチで一晩中騒いでいる光景を!!このパーティーをRAVE(レイブ)と言い、ここからトランスと呼ばれる音楽が発祥したのです。
こう言う訳で、料理にも色濃くポルトガルの影響が残っています。ゴアの焼き菓子も有名です。
焼き菓子、ケーキ、プリンこのようなお菓子が当たり前に街のスゥィーツ店で売っています。インドの他の町のスゥィート店では見られません。ムンバイ、ニューデリー、チャンナイなど、多くの大都市のホテルではプリンもケーキも食べる事が出来ますし、ホテルのショップには素敵なケーキやクッキーが販売されていますが、街のスゥィート店では見る事はありません。
有名な話で、マハラジャのパレスには大勢のコックが働いていましたが、ゴアのスゥィ-ツ職人を使っているマハラジャはその事をとても自慢にしていたそうだす。それほどゴアのスゥィーツはインドで珍しいお菓子であり、インドのお菓子とは違う美味しいさがあるお菓子だったのです。
ポルトガル人がゴアのコックに教えた焼き菓子は今もゴアの人達の大好物であり名物になっています。
海辺の町ですから魚介類の料理も沢山あります。スパイシーな蟹料理、あっさりとした貝料理、辛い魚料理等々。今日作るゴアの魚カレーは辛さ控え目、クリーミーなカレーで、この料理はパンとの相性がとても良く、やはりこれもポルトガルの置き土産だからでしょうか?
今日は焼いたロールパンにバターを塗って、サラダと頂きます。ついでにビールも!!
ゴアの地ビールも美味しいです。今日は軽井沢の地ビールですが!!
サラダはレタスに残ったコリアンダー、プチトマト、アーモンドオイルにレモンを絞り塩胡椒で。
材料
タマネギ(小) 1個スライスにする
ニンニク 6片 すりおろす
生姜 3cm角 すりおろす
●カシミールチリ 3本(種を取る)普通のチリなら2本(種を取る)
●クミンシード 1 tableスプーン
●コリアンダーシード 2 table スプーン
●粒コショウ 16個(ブラックペッパー)
●クローブ 2個
●シナモンステイック 2 cm
●生アーモンド 14粒
ターメリック 1/2 table スプーン(炒め用)
1/2 tea スプーン(カツオの切り身にまぶす)
塩 1 teaスプーン位
ココナッツミルク 320ml(缶のココナッツミルク )
レモン汁 半分を絞る
水 350 ml
カツオ 450 g~460 g(1 cm幅位に切る)
フレッシュコリアンダー 少し刻んでおく(盛り付けように)
作り方
① ● の付いたホールスパイスを空炒りして、グラインダーでパウダーにする。
きめの細かいパウダーにして下さい。
※アーモンドは別に空炒りする(大きさの違いで)
空炒りしたら、Mortar and Pesple(すり鉢)で潰してからグラインダーに掛ける。
② カツオの切り身にターメリックをまぶす。
③ 鍋に油を入れ、熱くなったらマスタードシードを入れパチパチと跳ねだしたら、スライスしたタマネギを黄金色になるまで炒める。
④ タマネギを炒めた鍋にすりおろしたニンニク、生姜を入れてニンニクの香りがたつまで炒める。
④ その鍋に先ほどパウダーにしたスパイスとターメリック、塩を入れ良くかき混ぜながら1分ほど炒める。
※ 焦げないように気をつけながら
⑤ ココナッツミルクと水、レモン汁を鍋に入れて5分ほどグツグツと
混ぜ合わせながら煮たら、塩加減を見る。塩が足りないようなら足す。
もっとクリーミーしたい場合はココナッツミルクを足す。
⑥ カツオの切り身を入れ、10分ほどグツグツと煮て、カツオに火が通るのを見極める。
ソースの出来上がりは軽めのクリーミーな感じで、もし煮詰まっているようなら熱湯を足して調節する。
ポイント
☆ カツオにターメリックをまぶしておくと魚の臭みが取れる。
☆ きめの細かいパウダースパイスにするとソースの舌触りが良い。
☆ ソースの濃さは好みで、濃厚にするなら煮る時間で調節する。