主人の父親でアジャンタの創設者のジャヤ・ムールティの生まれ育ったのがアンドラプラディーシュ州。
アンドラプラディーシュ州は南インドに位置し、州都はIT産業で有名なハイデラバード。
インドで一番辛いと言われるのがアンドラのカリー!!
アジャンタの3大カレーと言われているチキン、マトン、キーマカリーは
このアンドラのムールティの家のカリーを基本に作ったのでとても辛いのです。
このアンドラのチキンカリーを始めて主人の父親が作ったときの話。
物が何も無い戦後すぐの時代、たまたま手に入った鶏1羽!!お父さんは思ったのです!!「どうしても自分の生まれ故郷であるアンドラのチキンカリーを妻に食べさせたい」と。
物の何も無かったこの時代にスパイスが簡単には手に入る訳はなく、考えたお父さんは漢方薬の店や種子屋を探して回ります。そしてスパイスを探し出したのです。ターメリックはウコンですから漢方薬の店で、ホールスパイスは種子屋でというように。
このようにしてまで、父は妻にアンドラのチキンカレーを食べて欲しかったのです。父親の郷愁ももちろんあるでしょうが、父が美味しいと思う郷土の味を妻に教えたかったのでは。
これがアジャンタのチキンカリーの始まりです。
初めてチキンカリーを食べた主人の母は
「こんなに美味しいカレーは初めて!!」と感激しました。
この感激が今のアジャンタを始める動機になり
「この辛くて刺激的で鶏の旨みがあふれているカレーをみんなに食べてほしい」……
この気持ちがアジャンタの原点なのです。
というわけで今日は店のチキンカリーとは少し違いますが、アンドラの家で作っていたチキンカリーに挑戦します。
材料
● ホワイトポピーシード 1 table スプーン
● クローブ 6個
● シナモンステイック 1 cm 位
● 黒粒胡椒 30~40粒
● ドライチリ 3本 (種を取る)
● フェンネルシード 2 teaスプーン
(●印は空煎りしてからブレンダーでパウダースパイスにする)
生姜 20 gm すりおろす
ニンニク 大粒 6片
塩 1 tea スプーン
鶏肉(もも肉) 400~420gm 5 cm角にカットして皮は取る
植物油 6 table スプーン
タマネギ 1個(中玉)みじん切り
マスタードシード 1 /2 tea スプーン
ホールトマト(缶詰め) 3個
カレーリーフ 軽くひとつかみ
クミンパウダー 1/2 tea スプーン
コリアンダーパウダー 2 tea スプーン
ココナッツパウダー 1 table スプーン
塩 1 tea スプーン(すりきり)
○ ターメリック 1/2 tea スプーン
○ チリパウダー 1/2 tea スプーン
○ ヨーグルト 2 table スプーン大盛り
○ レモン汁 1 tea スプーン
○ 塩 1 tea スプーン
(○印はマリネのソース )
作り方
① ●の材料の黒胡椒とシナモンステイック、クローブを先に鍋に入れ空煎し、その後に残りのホールスパイスを足して空煎りをして冷ましたら、ブレンダーにかけてパウダースパイスを作る。(焦がさないように)
黒胡椒とシナモン、クローブ
すべてのホールスパイス
ブレンダーに入れる
パウダーにする
② 生姜、ニンニクをすりおろす。ブレンダーを使う時は水を少し入れて。
③ ボールに○の材料を合わせ、塩1tea スプーン、すりおろしたニンニク、生姜の1/3を入れマリネソースを作り良く混ぜ合わせたら、その中に皮を取ってカットした鶏肉を混ぜ合わす。
マリネの時間は冷蔵庫で一晩寝かせるのが良いが、3~5時間でもOK。
④ 鍋を火にかけ油を入れ、その中にマスタードシードを入れる。パチパチと跳ねだしたらタマネギが少し入れ色付くまで炒める。
すりおろした生姜とニンニクの残りを鍋に入れ、香りが立つまで炒め、次に手で潰したホールトマトとカレーリーフを入れ、6~8分強火で焦がさないように炒める。
⑤ 作っておいたパウダースパイスとクミンパウダー、コリアンダーパウダー、塩を鍋に入れ良くかき混ぜながら中火で炒め続ける。その時に少し水を足して炒め、水気が無くなったらまた少し水を足し炒める事を3~4回繰り返す。焦がさないように!!だいたい7~8分炒めてください。
パウダースパイスを炒める
水を足す
⑥ マリネしたチキンをマリネソースごと鍋に入れて強火で混ぜ炒めたら、ココナッツパウダーを入れ、水150 ml を加えて煮る。鍋の中がグツグツと言いだしたら中火にして10分ほど煮る。
煮ている間は優しくかき混ぜて!!焦がさないで!!
ソースがクリーミーな状態になればできあがり。
最後に味を確かめる。塩が足りなければ足して。
もも肉を炒める
煮る
ポイント
☆ 辛いのが苦手ならばドライチリを1本にしてください。ですが、このカリーの特長は辛さですから!!
☆ パウダースパイスの量は守ってね。
☆ 炒める時間は大事ですからゆっくり焦がさないように炒めてね。パウダーを入れてからの炒め方は少し水を足して炒める。
☆ クミンパウダーとコリアンダーパウダーは前回作ったのを使いました。作ってビンに保存しておくと便利ですよ。
(もちろん市販のパウダーでOKですよ)