これまでの旅行経路
2月6日(水)
朝8:00 Jaisalmerジャイサルメールに出発。
今日は330キロを走るので強行だ。
一昨日あたりから風邪気味で、車に乗った途端に寝てしまう。
時々あまりにもうるさい車の警笛に起こされ、ガタガタ道に入ると(ハイウエーにもガタガタするところがある。)起こされての連続だが、昨日までに比べれば数段道が良いのに救われる。
このビカネール~ジャイサルメールはパキスタンとの国境に極めて近い。
国境警備軍の基地がビカネール、ジャイサルメールの両方にあるゆえ、ハイウエーは整備されている。
行き交う軍のトラックの多さにインドとパキスタンの政治状況を思わずにはいられない。
途中一回の休息を土産物や兼レストランで取る。
トイレに行く時は10ルピーを忘れずに!!水の貴重な土地で水洗トイレを使わせてもらうのだから!!トイレには女の子が紙を持って立っている。紙と引き換えに10ルピーを渡す。
レストランの庭の木の下で甘くておいしいチャイを飲む。もちろんチャイの値段も都市にくらべると約3倍するが、この乾いた空気がとても心地よい。
街のレストランでランチ
ホテルはパレスを真似た建物で、オープンしてまだ日が浅いそうだ。
ロービーはアメリカ人のツアー客でにぎわっている。何やらアメリカで撮った映画のシーンにジャイサルメールが使われているとか!「アメリカ人の観光スポットになっている」とガイドの説明がある。
荷物を置き、ガイドと街に。
ガイド「ランチは食べましたか?」
「まだなのよ!!」と私。
「街のレストランに行きますか?」とガイド。
「行きま~す。」
「そういえばホテル以外で食事をしていないな。」とJAIさん。
何かとても楽しみになってきた。
レストランは街の小さなホテルの中にあった。人気があるらしくイギリス人、アメリカ人、オランダ人のグループが食事を楽しんでいる。
ガイドにジャイサルメールの料理は何かと聞くと他のラジャスタンとあまり変わらないというので、ガイドのお勧めはと聞くと。
「僕が大好きなカシューナッツのカリーを食べてみませんか?」とガイドが言う。
「まかせるからよろしくネ!」
「メニューに載っていないので作れるか聞いて来ますから。」と言ってキッチンに。
「作れるそうです!良かった」とよほどガイドはこのカリーが好きなのか?
「クミンライスがカシューナッツのカリーと合うので」とガイド
注文したのがカシューナッツカリー、焼きナスのカリー、玉子カリーとクミンライスにナン。
- カシューナッツカリー (ナンの下)
- ヨーグルトとクリーム、ギー(無塩バター)それにカシューナッツだけのカリー!!とてもヘビーなカリーで、少ししか食べられなかった。いかにもこの乾いた大地の人々が好きそうなカリーだと思う。
- 焼きナスカリー (手前)
- 日本と同じように焼いたナスの皮をはがして料理してある。スパイスがほどよく効いて食べやすくなつかしい味がするカリー。
- 玉子カリー (右)
- 玉子カリーはJAIさんが好きで、メニューにあると必ず注文している。
クリームを使った北インドのカリー。 - クミンライス (左)
- 米にクミンとギーをいれて炊いたライス。
ラジャスターニのカリーは砂漠の気候のせいか、使う油の量が多いのが特徴かな。
ジャイサルメールの散策
ランチの後は街の散策。
タール砂漠の置く深いところに位置するジャイサルメールは、城塞のような豪壮な砦である。シルクロードの交差路に作られたこの遠隔地の集落は交易によって富を築く。
その富を得た統治者や商人たちが、石職人を雇い、外面に金銀の彫刻線細工や透かし彫りのスクリーンを施し、華麗で優美な砂岩の大邸宅を砦の中に築く。またバルコニーもジャイサルメール建築の特徴だ。
砦の中は細い路地が幾重にも連なっているので、ガイドがいなければ迷子になりそうだ。
路地の両脇の建物は庶民の住まいや商店なのに、透かし彫りや彫刻がありとても美しい路地風景だ。
庶民の家のドアの彫刻も素敵。(年月で風化したがドアにあじを出している。)
路地には牛がゆうゆうと歩き寝そべり、ゆっくりと時間が過ぎていく。
路地の散策で見つけた本屋兼土産物屋でラジャスターニの料理本を買う。日本に帰ったらラジャスターニカリーを作ってみよう!!
精巧な細工が施されている邸宅を見学
赤い砂岩の大邸宅の室内は建物の外観からのイメージとは違い、壁には金の飾りや絵が描かれてとても華麗な装飾。
邸宅を後に砦の璧を使って作られている、小さな宿の屋上のカフェに行く。
JAIさんが来たかった地の果てジャイサルメール。彼の念願が叶い、我々は砂漠の街の砦の上からチャイを飲みながら地平線を眺めている。なんと贅沢な話なのだろうか!!
「JAI、どうジャイサルメールの感想は?」
「乾いているね!!」
「そんなことではなくどうなのよ、こんなに遠くまで来て。満足?」
「満足だよ、昔ジャイサルメールの写真を何かで見た時に思ったんだ。インドにこんな場所があるんだって!!一度は見ておきたかった」
高い所から街全体を眺めると砂漠の中にある街だと良くわかる。街の色は土色一色。
だがここの人はゴールデンシティーと呼ぶ。物は言いようだ。
そして写真でも分かるように街が途切れるところから砂漠となり、地平線の先はパキスタンなのだ。
私は思いました。「ホント!よくぞここまで来たもんだ!!」
ホテルでの風景
風邪気味の私は「そろそろホテルに戻らない?」と言い、ホテルへ戻る。
3階建てのこのホテルの屋上にカフェがあるという。
「コーヒーでも飲みに行きましょうか」と行ってみる。
コーヒーを飲んでいると、何やら下からインドの太鼓の音が聞こえてくる。
何だろうと、屋上から下の庭を眺めると綱渡りをしている。
どうやら今晩ホテルでやるショウの練習らしい。
彼達も我々が見ているのに気づき、気を良くしたのか次々とやって見せる。
十分楽しんでチップを紙で包み投げて「ありがとう」と言い部屋へ戻る。
夕食はホテルのレストランで。
「ラジャスタン料理にもそろそろ飽きてきた。」と私
トマトスープにパンの簡単な食事ですます。
飽きが来たというのではなく、風邪がひどくなったのかも。
「明日は大丈夫かな!!早く寝るわ」と言って一人で先に部屋に戻る。
明日は念願のジョドプール!290 キロのドライブです。