アーユルヴェーダ

インド四方山話 4「ある日のチェンナイ」

日中は暑いのであまり外に出たくないのですが、
いろいろと済ませておかなくてはいけない用事が主人にはあり、
私は私でインドの人達の人間模様を見るのが楽しいので暑さに耐えながらも一緒に付いて回ります。

Chennai

チェンナイに主人を師と仰いでいるサニーという青年が居ます。
彼は主人の事が大好きなのです。
主人がチェンナイに滞在している間は、朝から晩まで一緒に行動をして、主人の秘書兼通訳及び雑用まで引き受けてやっています。
もちろん、彼にも仕事がありますから(一応ITの小さい会社の社長です)彼が忙しい
時は、車とドライバーを寄こしますが、この日は彼が自分で運転をして迎えに来ました。

今日のお出かけは役所めぐりです。聞くだけで面白く無さそうでしょ、役所って。
でも、日本でも同じですが役所仕事ですから、それは何、どうしてそうなるの?
という事が日本でもあるではないですか、インドの役所は10倍それがあるから、たまらく面白いのです。

最初に向かった役所は水道局、3階建てのビルで街の中とは言え、
結構木々に囲まれた場所にあり、見た目は涼しげに見える建物です。
ビルの中というより、建物の中は、と言った方がぴったりする感じですが、やはり中は蒸し暑いですね。
もちろんクーラーはありません。役所でクーラーが付いている建物は珍しいですから、懐かしい天井扇風機と何台かの仕事机の上に置いてある扇風機だけ。

チェンナイの役所はここに限らず、近代化とは無縁な場所だと思って下さい。
PCなどはどこを見渡してもありませんから、ですから全て紙です。書類を一つ出してもらうのも大変な事です。

six

役所の人「確かあの書類はここに置いて有るはずなのにな~!?」

サニー「昨日来て頼んだら!!明日来てくれと言ったじゃないか!」

役所の人「誰に頼んだ~のですかね?」

サニー「ここに座っていた人!」

役所の人「ふーむ、さて??」

埒が明かないのです。すったもんだの末、ここでは無くどこそこの出張所に行ってくれと言い放されました。

サニーもインド人ですから負けてはいません、「なぜ、きのう言わなかった?」

役所の人「私には分からな~い。」

そして言われた出張所に行くと「何の事だか私には分からないから本部局に行け」と言われ、また水道局に戻ると「それなら、明日来い。」

サニー「今、書類を探せ!!」

役所「いそがしい!」

…と、本当に、この人達毎日何の仕事をしているのでしょうか?
インドでは一つの事をするのに時間と手数がすごくかかると良く主人が言っていたが本当です。

でもこんなの序の口ですよ…サニーが居るからまだこれで済んでいるのです。彼が居なかったら、考えただけでも、うんざりしていまいます。
朝の10時に家を出て、もう午後2時過ぎになってしまいました。

「ねー、この後まだどこかの役所に行くのよね?」
半分期待を込めて聞く、もう今日は止めると言う言葉を。
「まずランチをしてから、次は登記所だ。」
「そう、まだ行くのか……」

いくら、面白いやり取りだとしても、この暑さの中、限界です。あまりにも馬鹿げたやり取りだもの、こんなの終わりが有るのかな?
主人に聞く「さっきの水道局、いつ書類がもらえるの?本当に出してくれるの?」

「そのうち、出てくるでしょう。」

「ほんと?」
「はい、出てきます、さっき少し渡したから。

「何を?」
「いいのです、知らなくて。

まあ想像できますよ、私にだって…。

 

アーユルヴェーダのレストラン

はい次は楽しい食事です。
とても疲れたので胃に負担がかからない、アーユルヴェーダに基づいた調理で有名になったレストランに行きます。
Ayurveda

サニーはベジタリアンです、南インドの人はベジタリアンが多いですね。

もちろん、このレストランも彼の好きな店で、私達は今回で3回目です。
まず店に入ったら、手洗い場(本当に蛇口が4つ5つある手を洗う場所)に行き手を洗います、手で食べますからね。
最初に三種類の飲み物が出てきます(日本のお猪口を少し大きくした器に入っている)
一つは米のとぎ汁に何かスパイスが入った物
二つ目は小豆を焚いた汁に少し塩で味付けた物
三つめはヨーグルトを薄く水で伸ばした物(ラッシーではない)
美味しいとは言えないが体に良さそうに思える!?が正直なところです。

Ayurveda Health Spa Phuket, Golden Tulip Mangosteen Resort and Spa
アーユルヴェーダでは6種類の味(ラサ)があると言っています。

甘味酸味塩味辛味苦味渋味 の六つです。

この味をバランス良く取り入れた食事をすれば体は元気でいられると言われています。
もちろん、このレストランはこのラサを取り入れた料理を出す店です。

大きなバナナの皮を皿代わりにして、まず五種類の野菜のサブジが盛られます。
店の人が鍋を下げて客席を回り直に盛っていきます。
今日はおくら、にんじん、ルート(ふきの茎見たいな物)カリフラワー、ほうれん草、各味付けは違がいますが、とても薄味です。それにライスを盛り付けます。(お替りはおかずもライスも何度でも)。

これを食べ終わると、同じバナナの皮の上にココナッツチャツネ松の実を砕いて黒砂糖にまぶした物小豆を凄く柔らかく煮たマサラ味の物右手で良く混ぜて(ここが肝心です、良く混ぜる)口に運ぶ。上手くは無いですがそんなに見苦しく無く食べられる様になりました。

最後にとても甘いスィーツがでます。
それは、出来たての温かいカッテージチーズに、甘い蜂蜜をかけた物です。これは美味しかった。

最後の最後に胃薬みたいなドリンクが出て、終了!!!このドリンクの名前はジーラ・パーニ(クミン・ウォーター)といい、味は少し酸味と苦みと塩味、私は好きになりましたが!?可笑しな味だと思います。

登記所での面白い話はまたいつか致します。

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