インド滞在記2017

インド滞在記2017④ 「タンジョールからチェティナード」

旅行経路

チェティナード料理を知るために

 タンジョールからカラクリィ地方にあるチェチィナードまで約1時間30分ほどのドライブだった。ここ数年でハイウエーの整備が進み快適なドライブとなる。そしてハイウエーの管理も昔とは違いよくなっている。牛に引かれたリヤカーや、自転車の荷車は入れなくなっている。素晴らしい進歩だ。人は歩いているが~(笑)
 チェテエイナード地方では19世紀から20世紀にかけて、チェテイアーと呼ばれるコミュノイテイーがあり、その生業は銀行家、貿易商だった。そして
交易の主の物が塩とスパイスであった。インドにはないスパイスを持って帰って来た事がチェティナード料理の独特なスパイス使いに成っている。

料理だけではなく、建物もヨーロッパから持ち帰った建材や石を使った様式の建物だ。今は廃墟となした建物もよく見ると、アールヌーボー様式のように思える。
またチェティアーの人は、セイロンやビルマに移住した人が多かったそうで、90ほどあった村が、70に減ったと書物に書いてある。
 今の村の様子は、廃墟となした豪商の豪邸が何軒も放置されている。

 
中にはその豪邸を改造してホテルとして使用しているが。
私達の宿泊したホテルは、豪商が娘の結婚祝いに、贅を尽くして建てた館だ。
 
 ホテルは素晴らしく立派な木材とマーブル、漆喰の壁は卵白で磨かれ、まるで大理石のように光っている。派手な装飾はなくしっとりと上品な館でとてもすばらしい。
 
庭にはブーゲンビリアの花が咲き散りばめられ、緑の植物とのコントラストと花の色が太陽の光を浴びて、キラキラと輝く様はこの上ない安らぎを、与えてくれる。
 
 昔からチェティナード料理はチェンナイでも好まれている。特にチェンナイっ子はチェテイナード・チキンフライが好きだ。私もあの独特な香りが気に入っている。ようやくこの村を訪ねる事が出来、その上料理の手ほどきも受けることが出来る。この上なく嬉しい経験だった。
 午後2時ごろにホテルに着く。ランチを食べ損ねていたので、タリーなら出来ると~スタッフに言われ、ノンベジでタリーを頼む。
 
見事なタリーが運ばれてきた。鯵のような魚のスパイス揚げがライスにとても合う。魚料理を好むのも豪商の力だったのだろう、この地は海辺ではなく内陸に入っているのだから。
 (野菜サブジが6種、サンバー、ラッサム、ヨーグルト、チキンカレー、魚、ライス。)
 「4時にキッチンに来てください。」と知らされる。
キッチンは昔の館の時のままだそうで、もちろん今は釜戸ではなく、ガスコンロだが~広々と天井は高く、イギリスの貴族の館の台所みたいだ。水入れも大きい。
 
クックがまずチェティナード料理に使うスパイスの説明を始める。
南インド特有のスパイスはもちろんだが、やはりこの地特有のスパイスは何と言ってもカルパシ、英語ではブラックロックフラワーという。日本語にすると黒石花となるのだろうか。見ると黒い石にフワフワとした薄ねずみ色のものが確かについている。
 
このフワフワとした物は苔だという。
 味は無く独特の香りがする。この香りがチェティナード料理には欠かせないのが分かる。それとスターアニスも欠かせないそうだ。スターアニスはシキミとも呼ばれるが中国料理で良く使う八角のこと。原産地は中国で16世紀ごろヨーロッパに運ばれたそうだ。現在では南インドでも生産されているが、その当時は貴重なスパイスだったはずだ。交易によってもたらされたのだろう。
 
このような話を聞きながら、チキンマサラフライを作る。作り方はまた「インドお家ごはん」で紹介する。
 出来上がったチキンマサラフライの試食をしたが、何とも表現しがたい香りとほのかな甘みが心地よい。甘みはスターアニスが出している。
コックが言っていたが、豪商たちは辛さではなく、アロマを一番大事にしたそうだ。それが何はともあれチェティナード料理の本質なのだと~
 翌朝の鳥のさえずりで目を覚ます。ホテルの外に出る。本当に小さな村だが、そこにも一日の動きが始まっている。村の家の前庭ではおばあちゃんが座って朝餉の支度をしている。なんと気持ちが良いのだろう~
 
屋台のような食堂には朝食を飼いに来る人やコーヒーを飲みに来る人で賑わいだしている。
 
牛も散歩のついでに朝ごはんを食べている。
 
長閑さに心が解けてゆく。
 
朝食はガーデンに用意しましたと~木々の間から差込む太陽の光が緑に輝く~
緑の淡い輝きの中で頂く朝食の贅沢さ~放し飼いの鶏が側にくる~パンを落とすとコンコンと頭を下げて食べる~幸せを感じる。
 
 こうして私の念願だったチェティナードを訪れ、美味しい料理の歴史を辿り、また学ぶ事が出来た有意義な旅に成った。

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