チェンナイの変り様
今日は日曜日、レインホテルに今日まで泊まる。
朝6時起床、寝ている主人を置いて近所を散歩する。
この頃、インドの都市で流行っているのが犬を飼う事!!
去年、ムンバイで朝の散歩をした時、立派な犬を連れて歩いている人達が何人もいた。
何かちぐはぐな感じはするが、楽しそうにしていたのを覚えている。今年はチェンナイでも流行っているようだ。
犬のリードを気持ち良さそうに持って歩いている人。犬と一緒に走っている男性。
小型犬がちょこまかと歩いている後をお腹が突き出している飼い主の太ったおじさんがゆっくりと付いて歩いている。
それを見て自然と笑みがこぼれる。
どんどんインドの生活スタイルは変っていく。
簡単に言えば、西洋化。
街路樹の下を歩きながら、初めてチェンナイに来た時と、ずいぶん人々の趣が変わった事を肌に感じる。
5年前この辺りを散歩していた時にも、ジャージ姿の太り気味の男の人や女の人がランニングをしていた。だが、その姿はお世辞にでも颯爽とはかけ離れていた。それも、一人や二人では無い、何人もの人とすれ違った。
それを見た主人が絶句していた
「まさか!!インド人の女性がジャージを着て走っている!!!!」
「何が彼女達に起こったのだ!!」
「いくら太っているからとは言え、考えられない!ンーム!!」
うまく表現できないのだが、若い子ならいざ知らず中年女性がサリーを着ないなんて!!それもジャージ姿を人前で見せるなど…….インドでは考えられない….
それが主人の「信じられない」と言う意味だと思う。
もちろん、この辺りは金持ちしか住んでいない住宅街、他の地域との生活感はまったく違うのでしょうが。
5年前とは違い、今はジャージ姿もスニーカーも洗練されて、カッコ良いではないか。
プラス犬の散歩まで加わった。
犬を散歩している人とすれ違いに「Good Morning」、朝の目覚めたばかりの木の匂いを思い切り吸い込み、大きな歩幅で散歩する。
ホテルにもどりシャワーを浴び、朝食のビュッフェに行く。
今日はインドの朝ごはんでは無く、アメリカンブレックファーストにする。スイカジュース、トースト、コーヒー、マサラスクランブルエッグ(マスタードシード、ホールチリ、オニオン入り)を食べる。
久しぶりのトーストを堪能、食パンも美味しくなった。年々味が良くなる。スイカジュースが美味しい!!酸味のあるジュースが苦手な私にとってインドのホテルのジュース(生のキュウリ、トマト、マンゴ、ざくろ)は最高だ。
昼前にサニーとフェリックスが迎えに来る。
フェリックスはサニーの幼馴染、40才にもなるのに、いつも二人でじゃれている。父上は国会議員、立派な人らしいが息子はちょっとどら息子!?良くある話。
(インドは結婚前の男女の付き合いにはとても厳格で男同士、女同士の行動が普通だ、何かと男同士、女同士が目につく。だが、ここ数年でこの様子も変わってきている、去年まではほとんど見かけなかったカップルを今年は目にするのだから、ここでも時代の変化?TV、ネットの影響などが大人の力より強くなって来ているのでは?)
友達に頼まれたインドビーズを買いにParry’sパリーズ(地名)の問屋街に行く。
パリーズに行く途中に異様な建物が建っていた。
「何なの?この建物は」
「一か月前の州首相選挙で負けたけど、前州首相(チーフミニスター)が総力を挙げ建設した、州政府庁舎と州政府議事堂なんだよね~~。今度選ばれたチーフミニスターが前チーフミニスターの造った建物になんか入れるかってサ!!で未だに何にも使ってない……もったいない。」とサニー
(今のチーフミニスターは太ったおばさん(63才)で元女優、昔は凄い美人だった。
インドの政治家は元俳優や女優が多い。
なぜか?情報が入らない人達でも映画スターは良く知っているから選挙に勝つ)
「一昨日行ったよね、州政府庁舎に!!あの古くて、暗くて、もちろん天井扇風機で、PCも各部署に1台か2台しか無い!そうか、引っ越すはずだったのか…職員にとってはハタ迷惑な話だね」と私
「そうだよ!廊下に荷作りしたボール箱とか、椅子とか置いてあったでしょ!今は荷ほどきしてるよ!!」
主人が一言
「まるで、ソビエトの亡霊みたいな建築だね」
ふ~む!!
私も思いました。この建物は社会主義国の匂いがぷんぷんする~~~
今はロシアだが、インドとソ連の関係は深かった。
インドが英国から独立して、初代ネルー首相が社会主義を宣言した関係からか。
(インドと旧ソ連、米国の関係は難しいです。冷戦中の経済援助及び軍事、冷戦後の
関係も含めて、パキスタン及び中国との戦争もありました。)
前チーフミニスターの息子の名前はスターリンだもの!!(もちろん州議員です)
前チェンナイ市長の息子もモスクワ大学の歯学部をこの間卒業したし、彼のワイフもモスクワ大学医学部卒業だ。
(前チェンナイ市長は歯医者さんで主人の知り合いなので私達がチェンナイに居る時は家を訪ねたり、食事をしたりします)
もちろん1番多い留学先はアメリカです。念のため。
下町問屋街パリーズ
凄い建物の並びにといっても、車で5分程の所に下町問屋街パリーズがある。
ビーズの問屋もあるし、薬品関係の問屋、医療器具の問屋といろいろ集まっている。
問屋街の中は道幅もせまく、人の往来もあるし自転車や人力車など、ソコドケ、ソコドケと喚きながら走っている。
サニーが人力車を止めた、ビーズ問屋まで乗ることにする。
初めて乗った人力車、おじさんは絶えず「ソコドケWO-」と大声をだして人力車を漕いでいる。歩いている人達も、自転車も人力車もここは自分の道とみんなが思っているからか、みんな平然としているのがおもしろい。怖いのは私だけ!!
インド人のアーティストから、この店が良いよと教えてくれたビーズ屋。
狭くて人がいっぱいで、インドの女性の買い物の迫力にただ立ちすくむしかない私。
見かねた店員が、やけに静かな2階に連れて行く。静かな訳は商品の展示が無く、いちいち出して貰わなくてはならない。私みたいなビーズ始めて買います的な人は皆無だ。
そりゃそうだ、問屋だもの。
まず、どんなビーズを買えばよいのか聞かなかった私のドジさ加減にまいった。
すごい種類のビーズ!!!当たり前だ。
疲れました。
我が連れの男達はどこ?
「みんなごめんね、待ちくたびれたよね」
「ランチに行こう、私がご馳走する!」
フェリックスが言いました。
「先月オープンしたHYATT HOTELのランチブッフェに行こう!!!」と元気が出た様子。
「サービス期間で普通一人1900ルピーが今は900ルピーなんだぜ!!近いしさー」
「OK,OKじゃあ行こう」とみんな。
HYATT HOTEL
「HYATT HOTELがチェンナイにようやくオープンした」と主人。
さすがに豪華に出来ています。
初めて来る処なので、みんなでキョロキョロ、日曜日なので観光気分の家族連れや、若い女の子集団が私達と同じようにキョロキョロしている。
さあー レストランへ
タンドールのコーナー、前菜のコーナー、イタリアンのコーナー、チーズ、野菜料理などなど….もちろんメインはインド料理の数々、これでもかという数のデザート、あとはインドのドリンク類など..
ウェイターが「ナンはいかが」と回っている。
「後で」とサニーとフェリックス
私が欲しいと言うと、
「ダメダメ、ナンを最初に食べるとお腹がいっぱいになって、いろんな料理が食べられなくなるよ」
「なるほど!!」と感心する私。
900ルピーはインドのホテル(5ツ星)のブッフェとしては本当に安いと思うが、
サービス期間が終われば1900ルピー=日本円で約3000円~3200円(1ルピー1.6円~1.7円)
良い値段だ。
小さい子供の誕生日会をやっている。30人は居るだろう!!
両親、おばあちゃん、おじいちゃんらしき人達と親戚が集まっているのだろう。
デートしているカップル、家族連れ、出張なのか男の集団、老夫婦、等々、皆裕福な人達なのだ。
私達はデザートに突入!!!
見て下さい!!
彼は3回デザートの盛り合わせを取って来た。全部を味見したいとか?それは無理でしたが…….
インドの男はスイーツ大好き!!
街のスイーツショップは男だらけ。お酒をあまり飲まないからかな?
食べすぎました。